2025年4月27日 (日)

続・灯浮標42.iPS細胞のパーキンソン病での治験&パーキンソン病の皮下注療法。

新聞発表によると、「人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った神経細胞をパーキンソン病患者の脳に移植する治験で、6人中4人で運動症状が改善し、効果が示唆された・・・・と、京大チームが発表した。」(中国新聞2025年4月17日(木曜日)付)とある。更に「住友ファーマ(大阪市)は再生医療等製品として国に製造販売承認を申請する方針・・・」だそうだ。

翌4月18日付中国新聞に「パーキンソン病 皮下注療法も選択肢」との記事。「2023年に保険適用された「持続皮下注療法」は、ポンプで薬を24時間注入することで、症状を抑える効果が長続きする。・・・、一長一短はあるが外科手術や胃ろうを用いる従来の治療法と比べて体への負担が少ない・・」(広島、福島生協病院山脇医師談)とある。

一方、従来から「DBS(脳深部刺激療法)」や「経腸療法」が、薬の効果が弱くなった進行期治療としてある。Sは、以前通院していた医師から、脳に穴をあけて電極版を埋め込む「DBS」を勧められたが、それはやらなかった。

4月19日(土)広島市内で、「パーキンソン病講演会」が開催された。これは、毎年開催されている、パーキンソン病友の会や製薬会社等の共催によるもの。

今回は、転倒と骨折、リハビリなどが主なテーマであった。また、この会は毎回「DBS」を勧める傾向が強い。そうした治療を勧める医師が講演をすることも多い。今回はその「DBS」を採用した患者の体験発表があった。

当たり前と言えば当たり前なのか、ここで、「DBS」による負の側面は、殆ど全くと言っていいほど、語られることがない。それでは不安は払拭されない。と、私は、思うのだが。実際、「DBS」によって思うほどの効果が得られなかったり、新たな困難に直面した患者の話を聞いたこともある。それを勧める病院とそれを勧めない病院・・・。

合わせて言えば、こうした講演会や友の会会報などで、患者を直接支える介護者、家族の苦難を語られることは、まずない。もちろん、薬剤の副作用的側面も強い「ギャンブル依存、性的依存、買い物依存、性格気質の亢進」、更には薬剤の過剰投与などについても、言及されることはない。そうしたことへの眼差しは、ない。そこに私は、無念、静かな憤り、むなしさを覚える。結局のところ、医師、企業の・・・と。云々。

付記;

今回、昨年に続いて、講演会の休憩時間に、Sとパーキンソン病のかつてのコーラスグループ有志による歌が、ステージ上で披露された。SはOFF 状態だったが、なんとかやり遂げることができ、その点については達成感があったようだ。私もサポートで、ステージに久しぶりに立った。

2025年4月 8日 (火)

厭桜記(仮)

昔はそうでもなかったのだ。昔と言ってもいつからと特定できるものでもないのだが、ここ数年、そして年ごとにそういう気分が増しているのだ。そう、昔ほど好きではない。この季節、街を野を埋め尽くす、溺れそうになるほどの桜の花の海に、私は辛い。むせかえるようなそれから逃げ出したいくらい。

桜の花の洪水に、大して侘びもなければ、雅趣もない。桜の名所と言われるあちらこちらでは花見客たちが桜の幹を芯に渦を巻く。車も人も渋滞する。ゴミは散乱し、アルコール類のアルミ缶は桜の根元に蹴り寄せられている。

安吾も由紀夫も嘗ては(遠い十代に)読んだけれど、今は、この時季の桜が嫌いだ。

なんでこうも人は桜を植えるのか。桜でも植えとけばなどと、中には安易なものもあるのではとも思う。

ま、永く守られている桜の古株はべつだが・・・。

それにしても、手入れのない荒れ果てた山塊や野に咲きこぼれる桜を見るにつけ、なんだか、むなしくもある。

それでも、山桜は咲いている。(山桜は、好き嫌いから除外しよう。)

山桜の足元に咲く、躑躅の赤赤とその見事さ鮮やかさ逞しさ、しなやかさにこそ惹かれる。

今、街ではソメイヨシノが散り始め、八重桜が満開だ。

2025年4月 1日 (火)

続・灯浮標41 パーキンソン病を食い潰す、ギャンブルという悪魔。

改めて。

Sがパーキンソン病と医師が診断書に書き込んだのは、2006年1月。Sはまだ50代初めだった。

あれから20年近くが過ぎる。

仕事を早期退職するその前から、地方競馬や中央競馬、海外(韓国、シンガポール、マカオ)のカジノに囚われてしまう。前後してパチンコにも入りびたるようになる。

それがすべてパーキンソン病によるものとは言えないかもしれないが、パーキンソン病薬の服薬が引き金になっているのは疑いようがない現実。

ギャンブルで、住む家も、お金も、人の信頼も失ったSを、そのギャンブルが生涯にわたってSの精神を蝕み続けるのだろう。

2025年3月28日 (金)

続・灯浮標40 パーキンソン病と突発性睡眠。

3月19日(水)午後、Sとカラオケ屋へ。駐車場に車を入れたが、S,助手席で意識消失状態。いくら体を揺すっても全身の力が抜けた状態で反応がない。5分程度たって、ふいにSは我にに帰った様子で立ち上がり、歩行器を押してすたすたとカラオケ店内に入っていく。

3月24日(月)ショートステイ先で、早朝トイレの中で動けなくなっているのをヘルパーさんに発見され、スタッフ二人がかりでベッドに移したと。

3月25日(火)午後、デイサービス先でカラオケの最中、意識消失。スタッフさんがベッドに横たわらせたと。(血圧の上は130程度あったと。)

こうしたことが、ここ最近たびたびある。訪問看護師とも話したが、パーキンソン病患者の代表的な症状の一つ、突発性睡眠とみられる。

また、27日(木)朝、ベッドで、リハビリパンツの中に大量の排便。ベッドの上で始末できるところまでして、それからどうにかSを浴室まで歩行器で歩かせて、介助しながらシャワーを浴びさせるものの、処置が本当に大変だった。大量の洗濯物、疲労感・・・。そういえば、先日は車いすに乗った状態で、無意識の状態で排便をしたことも。

この時期は、季節的なこともあるのか、パーキンソン病患者はだいたい身体的にも精神的にも不安定な人が多いと看護師が言われるが・・・。先週、医師とも話したのだが、対応が難しい。

幻覚幻聴は相変わらず激しい。特に深夜から朝にかけて、連日犬や人が出現している。

2025年3月20日 (木)

続・灯浮標39 意識と無意識。

(メモ)

3月18日夜から19日朝にかけて、またまた大雪。ただ、この時期なので、朝のうちに道路の雪は消えた。とは言え、今年の2月、3月は連日雪が降っている感。本当に、気象の変化を実感する。

S,このところ、日中、なかなか覚醒しない。

夜、未明2時3時ごろ、階下から呼ばれて起こされることがたびたび。私を呼び続けるのだ。

その多くは、幻覚幻聴が原因。

また、車いすに座ったまま、無意識のうちに排便をしていることが、ある。そして、排尿。特に夜間尿が相変わらず多く、リハビリパンツやパットから溢れて、朝方の着替えが大変でもあり。

今日は夜、私の体調が悪く、自室でベッドに横たわっていると、階下にいるSのラジカセから、大きな音が流れてくる。Sが私を呼ぶつもりで流していたらしく。そういう日々。

2025年3月17日 (月)

権力は嘘をつく、、、

「権力は嘘をつく」

2025年3月12日放送のNHK「最後の講義」で、脚本家大石静の述べた言葉だが。

その嘘によって生かされている我々は深く自省しなければななないのだろう。常に。

さて、3月15日(土)は終日雨。少し早い春の彼岸の墓参。その道中は時折吹雪くほどの寒の戻り。

その帰り、いつものスーパーマーケットに立ち寄ると、この3月27日で閉店するとの張り紙。

残念。とても残念。懐かしさが記憶に残るだけの私はともかく、地元の人たちはそれなりに大変なのではなかろうか。特に高齢者など。

そして帰路、ふと立ち寄った奥田元宋・小由女美術館で「白洲次郎と白洲正子 ふたりの暮らした武相荘」をやっていて。久しぶりに入館。

ここでまた、と言うか、解説文の中に見つけた「白洲次郎は権力に抵抗した・・・・」(記憶があいまいだが)という文言。

まあ、それでも、彼らはやはり、権力(者)側でもあったわけなのだが・・・。まあ、それでも、業績は大きいのだろう。まあ、それでも、何かしらのむなしさを抱えたのだった、私は。

久しぶりの墓参で、ほんの少し、お墓の中の、戦前戦中戦後を生きた父や母と会話をしたのだが、そのせいかも。

私の老いを実感しながら、たとえ風前の灯火でもやはり灯りが欲しい。

帰宅するまで結局終日雨。

ここ数日、政治は首相の「10万円」(石破首相が自民党新人議員15人に、会食後秘書を通じて10万円ずつ商品券で配った手土産だとか。公になって議員はその商品券を返却したとか。)で流動している。ふいに思い出す「権力は嘘をつく」。それは、掃いて捨てる程の金ではないのだ。私らにとってそれは。

(メモ)

今、3月17日午前2時45分。トイレに立ったら、外は時ならぬ降雪。しんしんと降り続いている。

既に数センチは積もっている。・・・さすがにこの時期にこれは・・・めったにない。朝にはどれれだけになっているのだろう。積もる雪だ. 

2025年3月14日 (金)

続・灯浮標38 パーキンソン病患者のギャンブル依存とその絶望!!!

今日(3月13日)は、Sの通院リハビリの日。お昼過ぎ、リハビリ、問診が終わり、「餃子の王将」で遅い昼食。帰路、スーパーマーケットで買い物。Sはその間、宝くじ売り場でロト6を購入。私が買い物をしている最中に、パチンコ店へ遁走。本当に全くどうしようもない。ここのところ、パチンコ店へ行きたがっていたが、よりによって。

スーパーから300m余り離れたパチンコ店へ、歩行器を押しながら行ったようだ。

急ぎ私が車でパチンコ店へ行き、パチンコ店を覗くと、Sが体を震わせながら玉を打っている。私が止めるよう促しても言うことを聞かない。思わず激昂する。怒りに任せて私の声が大きくなる。店員がやってきて私を制止する。

怒りが収まらない。Sの、いとも簡単にスキップしてしまったギャンブル依存症。

Sは、私の日常を侵食しながら私とこれからどう共生しようとしているのか。あまりに身勝手で虫が良すぎる。

私の心身の疲れがピーク。Sを車に乗せ家にどうにか辿り着いたものの、Sは、玄関口で動けなくなる。1時間余りかけて、上がり框から廊下へ引きずり上げ、しばらく廊下に転がし、それらなんとか車いすに乗せ、力ずくでベッドに寝かせる。

心身とも疲れ果て、私は夕食を作る力もなく、夕食を食べる気にはならない。

同居の限界を感じながらもこの10年あまりを過ごしてきたが・・・、むなしいばかり。

Sの連日の幻覚、幻聴もピーク。犬が出ることはもう当たり前で、ここに至って、ついには私が知らぬ人間とセックスをしているなどと・・・・。こうまで幻覚がひどくなるとは。

Sの深層心理の闇を見る思いがする。

パーキンソン病患者独特の「性格気質」を実感する。

ギャンブル依存症、性依存症、買い物依存症はとりわけパーキンソン患者においては顕著だと言われているが、こうした部分は、殆ど触れられることもなく、闇の中にある。これを、深刻な問題として、その対策、対処法を医療的に研究してもらいたい。が、それに触れられることはほとんどない。

ドーパミンの、そしてパーキンソン病患者の深い闇に、患者の家族や介護する私は絶望する。

2025年3月 8日 (土)

啓蟄(3月5日)を過ぎて雪。「DTOPIA」の海からHIROSHIMAに打ち寄せる波音・・・。

今朝(3月7日金曜日)、屋根や周囲の山並みにもうっすらと雪。

今季芥川賞受賞作。安堂ホセ「DTOPIA」、鈴木結生「ゲーテはすべてを言った」、やっと読了。(文芸春秋三月特別号全文掲載から)

満腹&未消化。ああしんど。

そっれでも、安堂氏の受賞作中に、立ち止まる箇所あり。それだけでも読んでよかった。

(メモ)

さて、ツレは、未だ幻覚の中に生き、ギャンブルに蝕まれたままで・・・悲しき哉。

2025年3月 3日 (月)

払えど払えど纏わりついて。今日は終日、数十メートル先も見えないくらいの濃霧。

湯来は、2月1日から断続的に雪が降り続いた。そして、2月28日の雨で、やっと庭の雪も消えた。

こんなに雪の多い2月は、こっちに住み始めて20年以上、記憶がない。

3月1日からうんと暖かく・・・・だが、また今週半ば寒の戻りがあるようだ。

同居人の幻覚、幻聴は、季節を越えて凄まじく悩ましく、ここ最近の私の体と心の疲労感はピークに近い実感だ。

今、日付は3月3日に代わって午前1時。雨が降っている。午後、同居人はショートステイから帰る。わずか2泊3日の息抜きが終わる。

ライフワークの翻訳は、本当にゆっくりと蟻の歩み。生きているうちに目標は達成するのだろうか。

(メモ)

トランプ大統領とゼレンスキー大統領の会談から。

トランプの言動に見る大国の驕りは醜悪極まりない。

人の命を・・・、ビジネスの一つのカードとしてしか捉えていない。

2025年2月22日 (土)

特朗普京!

中国語表記で、

トランプは「特朗普」。

プーチンは「普京」。

トランプの中にプーチンが居る。

プーチンの中にトランプが居る。

合体すれば「特朗普京」?

命を、ウクライナを、弄ぶな!

今週末からまた強い寒波が襲来とか。

気分が落ち込む。

階下でSが幻覚にうなされている。