続・灯浮標45。幻覚幻聴の果てに。
夜9半ごろ、階下のリビングに置いたベッドで眠っているはずのSに、導眠剤と明日朝の薬を用意するために、階段を下りてみると、Sがベッドにいない。リビングにもいない。
廊下の先、上がり框の上で転倒している。外で音がしたので確かめようと、外に出ようとして、バランスをくずして倒れたようだ。幸いけがはしていない。
私は、肩の腱板断裂で手が思うように動かないのだが、ヘルパーさんや看護師さんをこんなに遅く呼ぶ気にもなれず、なんとか引き摺り挙げて歩行器を持たせて立ち上がらせる。
本人は嫌がるのだが、どうにかベッドに寝かしつけた。
これからを思うと、気が重い。
やるせない。Sには私の介護の大変さなどまったく思いもしていないのだろう。
初めてのことではないが、本当につらい。
Sは、こうして、自分の運命を閉じて言っていることに気づいてはいない。
パーキンソン病患者のあるある的な出来事である訳なのだろうが、それにしても・・・・
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