続・灯浮標42.iPS細胞のパーキンソン病での治験&パーキンソン病の皮下注療法。
新聞発表によると、「人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った神経細胞をパーキンソン病患者の脳に移植する治験で、6人中4人で運動症状が改善し、効果が示唆された・・・・と、京大チームが発表した。」(中国新聞2025年4月17日(木曜日)付)とある。更に「住友ファーマ(大阪市)は再生医療等製品として国に製造販売承認を申請する方針・・・」だそうだ。
翌4月18日付中国新聞に「パーキンソン病 皮下注療法も選択肢」との記事。「2023年に保険適用された「持続皮下注療法」は、ポンプで薬を24時間注入することで、症状を抑える効果が長続きする。・・・、一長一短はあるが外科手術や胃ろうを用いる従来の治療法と比べて体への負担が少ない・・」(広島、福島生協病院山脇医師談)とある。
一方、従来から「DBS(脳深部刺激療法)」や「経腸療法」が、薬の効果が弱くなった進行期治療としてある。Sは、以前通院していた医師から、脳に穴をあけて電極版を埋め込む「DBS」を勧められたが、それはやらなかった。
4月19日(土)広島市内で、「パーキンソン病講演会」が開催された。これは、毎年開催されている、パーキンソン病友の会や製薬会社等の共催によるもの。
今回は、転倒と骨折、リハビリなどが主なテーマであった。また、この会は毎回「DBS」を勧める傾向が強い。そうした治療を勧める医師が講演をすることも多い。今回はその「DBS」を採用した患者の体験発表があった。
当たり前と言えば当たり前なのか、ここで、「DBS」による負の側面は、殆ど全くと言っていいほど、語られることがない。それでは不安は払拭されない。と、私は、思うのだが。実際、「DBS」によって思うほどの効果が得られなかったり、新たな困難に直面した患者の話を聞いたこともある。それを勧める病院とそれを勧めない病院・・・。
合わせて言えば、こうした講演会や友の会会報などで、患者を直接支える介護者、家族の苦難を語られることは、まずない。もちろん、薬剤の副作用的側面も強い「ギャンブル依存、性的依存、買い物依存、性格気質の亢進」、更には薬剤の過剰投与などについても、言及されることはない。そうしたことへの眼差しは、ない。そこに私は、無念、静かな憤り、むなしさを覚える。結局のところ、医師、企業の・・・と。云々。
付記;
今回、昨年に続いて、講演会の休憩時間に、Sとパーキンソン病のかつてのコーラスグループ有志による歌が、ステージ上で披露された。SはOFF 状態だったが、なんとかやり遂げることができ、その点については達成感があったようだ。私もサポートで、ステージに久しぶりに立った。
コメント