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2022年5月19日 (木)

灯浮標45(2022.5.19)パーキンソン病と不眠、むずむず症候群、そして若干の経過メモ。

今から十数年前になるのだろうか。Sがパーキンソン病との告知を受けて数年後。

Sは、かかりつけ医や知り合いの患者に勧められるまま、期待を胸に県外のH県立リハビリ専門病院に約1ヶ月入院した。そこはパーキンソン病専門の病院ではなく、所謂リハビリテーションの総合病院だった。脳梗塞や交通事故、そしてさまざまな難病を抱えた患者が入院しており、もちろんパーキンソン病患者もその中に含まれてはいた。

私は、Sが入院して一、二週間後にお見舞いに行って見たが、私の第一印象は今一つだった。施術の様子も見たが、パーキンソンを意識したものとは思えず、全ての患者に同じようなリハビリを行っている様子。しかもひと昔のスタイルというか、がんばれがんばれなのである。まだ圧倒的に若い療法士が補飛んで、臨床経験が豊富とは思えず、療法士自体もパーキンソン病に対しての深い知識や経験があるようには見えなかった。

私は、直観的に何かしら不安を覚えて、すぐに退院を促したことを今でもよく覚えている。

果たして一か月後、退院時には、パーキンソン病に加えて、脊椎間狭窄症の病名もつけられており、コルセットを装着、状況は全く芳しくなかった。入院時は自分の運転で3時間での往路も、復路は、6時間以上かかってSの自宅へ辿り着く有り様。

帰って来てから、地元の複数の整形外科病院で再検査をしてもらうと、脊椎間狭窄症はまだコルセットを付けるほどのことはないと言われる始末。だが、もう後の祭り。

あの入院が後々までSの病状とその進行に影を落とすことになる。腰痛は進行し、歩行もふらつき、すくみ足などが顕著になる。

以前も書いたような気もするが、もう一度、時系列を整理しておく。

2003年(平成15年)8月6日:Sの愛犬、先代Rが17歳で死去。

2005年(平成17年)4月末、私の母が自宅で朝転倒。そのままほぼ寝たきり状態となる。

2006年(平成18年)1月:かかりつけ医による診断書では、S,この年の1月がパーキンソン病の発病となっている。

2006年(平成18年)8月22日:私の父、76歳で死去。(直腸癌)

(SがH県立リハビリテーション病院に約1か月入院したのは、おそらくこの期間(2006年~2007年)のどこかだったと思われる。それが秋も深まりつつある11月ではなかったか。お見舞いに行ったとき、山々は紅葉がすでに深かった。)

2008年(平成20年)11月21日:Sのお母様、91歳で死去。(間質性肺炎)

2010年(平成22年)1月9日:私の母、79歳で死去。(誤嚥性肺炎)

2013年(平成25年)5月12日:友人の愛犬Pちゃん死去。(その友人のお父様もほぼ同時期に亡くなっておられるようだ。)

2014年(平成26年)3月:S定年退職。(定年までの3年間は病気の為に休職。)

2014年(平成26年)4月23日~27日:Sのシンガポール旅行に私も同行。シンガポールでは、S,カジノに入り浸る。この年、友人とマカオにも言っているが、同様にカジノ通い。

(この頃、H県立リハビリ病院で知り合った男性からのお金の無心がたびたび。Sはそれに断りきれず何度か幾らかを送金している。最後は私が電話での無心にSに代わって断っている。それ以降は連絡なく結局返却も無し。その男性もギャンブルによる負債があったようだ。)

2015年(平成27年)7月:Sの多額のカードローンによる債務超過が発覚。(大きな原因の一つとして、見知らぬ人物からのネット詐欺による負債もあった。)既にギャンブル依存症は深刻な状態にあった。 S,我が家で同居。相前後して、このころ、警察、刑事、探偵事務所(私の知らないうちにSだけの判断で多額の無駄金を出費している。)、弁護士、検察庁、簡易裁判所、ギャンブル依存症関係のボランティア組織など、本当に様々な方面とのコンタクトが途切れることなく続き、そのほとんどに私も関わる。

2015年(平成27年)11月:S,特定調停による返済が始まる。

2018年(平成30年)1月28日:Sの愛犬R、14歳で死去。

2018年(平成30年)4月10日:Sの自宅売却。

2019年(令和1年)8月7日:Sの愛犬T、13歳で死去。

2019年(令和1年)9月1日:S,特定調停による返済完了。

2019年(令和1年)10月末:Sの肺に異常が見つかる。検査入院を経て、膿胸で11月19日から12月21日まで一か月余り入院。(寛解は翌2020年2月)

2019年(令和1年)12月:中国武漢で新型コロナウィルス(Covid-19 )による肺炎が発生する。

2022年(令和4年)2月:かかりつけ医をY医院からM医院に変える。

*かかりつけ医を変えた頃から幻覚が次第にひどくなる。

追記:

2015年11月からSの特定調停による返済が4年間にわたって始まるのだが、その間もSのパチンコ通いは一向に収まらなかった。却って激しさを増したと言ってもよいぐらいだった。時には馬券もそれに加わる。引っ越してきた私の街のパチンコ店は大方全て行っているのではなかろうか。

Sの家と土地を売却して得た少しばかりのお金も、多くはパチンコに消えて行った。

パチンコには自分がバスやタクシーで出掛けるのだが、大概は返れなくなり、私が迎えに行くことも多かった。当然ながら口げんかも絶えず。

パーキンソン病薬がもたらす病的賭博だけではなく、Sの元々の家庭環境や資質も幾分かはあったのではとも思える。因みにSが幼いころ、商店をやっていたSの家では、宝くじも扱っていたらしい。そういうところからか、昔から「くじ」が好きだったようでもある。

特定調停の返却作業は全て私が行った。パーキンソン病であるSにはその作業自体も困難であり、ギャンブルから抜け出せていなかったSにとって、お金を動かすこと自体もリスクを伴っていた。

パチンコ通いが激減するきっかけは、膿胸と新型コロナウィルスの蔓延であろう。これがなかったら、事態はどうなっていたことか。

追記2:ここのところ、Sは、幻覚に加え、いわゆるむずむず症に悩まされている。パーキンソン病の薬による副作用の一つとしてポピュラーなものではあるらしいが。また、病気に関係なくお年寄りにはこれに苦しんでいる人も少なくは無いらしい。これが不眠の原因の一つともなっているようだ。

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