殿敷侃(Tonoshiki Tadashi):彼の叙情は感傷を内包しない。
下関市立美術館所蔵品展
「没後20年・殿敷侃(Tonoshiki Tadashi) 特集展示」を、
開催最終日前日、2012年7月21日に下関市立美術館で観覧しました。
殿敷侃(1942~1992)は、広島市に生まれ、原爆により被爆。
1971年に転居した山口県長門市を拠点とし、制作活動を死の直前まで続けます。
自らの被爆体験、そして父母の死を原点に、絵画、版画などの他、数々の先鋭的なインスタレーションを発表。
特に、インスタレーションは、現在では恐らくその実現が困難と思われるもので、それらは、昨年から続く3.11に係わる様々な現実、そしてドキュメントを、20年以上前に予言していたのではないかと思えるほど。
さらに言えば、現代におけるインスタレーションは、彼に始まり、彼によって既に終わっているのではないかとも。
インスタレーションのタイトルだけを、少し列挙します。
「まっ赤にぬられてヒロシマが視えた」(1987年:平和記念公園 広島市)
「TYRE BEARING TREE」(1989年:長門市)
「TVバリケード・山口」(1989年:山口市)
「OOSOTOGAKE」(1989年:ア・カペラホール 山口市)
「田園交響楽(包囲された土)」(1990年 長門市)
「森と漂流物が愛し合った時」(1991年 板橋区立美術館)
「対峙する墓標」(1991年 水戸芸術館現代美術ギャラリー)
「夢装置」(1991年 夢岬プロジェクト 山口県油谷町川尻岬)
「山口-日本海-二位ノ浜、お好み焼」(1987年 長門市)
「DREAM FENCE PROJECTO(学校の解体が「森」に生まれかわる時)」(1988年 草花舎、益田市)
「蘇生する木」(1991年 Wave、長門市)
さて、下関市立美術館と道を挟んで、「長府庭園」があります。
画像は、その池に咲く孫文ゆかりの「孫文蓮」です。
蓮の開花は、午前中にご覧ください。
「ホギリート」更新
蓮、開く瞬間。綺麗でしょうな・
なんでも、瞬間が美しい。
またコノ国はオリンピックに沸く。
メディアに煽られ・
投稿: いろはの・・い | 2012年7月23日 (月) 22:54
いろはの・・いさん。
こんばんわ。
コメ、うれしいです。
耳を澄ませたら、
開く瞬間、音がするような、いや、しないような・・・。
投稿: HIRO | 2012年7月23日 (月) 23:26