灯浮標41(2022.5.12)パーキンソン病患者の幻覚と我欲の間で。
せいぜい一瞬ではあるが、私の時間。風呂から上がってパソコンを開くと、あと30分足らずで日付がかわる。
今朝は、というか、未明、2時過ぎに階下からの声に呼ばれて、Sの部屋を開けると、ベッドから床に下りようとしていて、どうにか支えて床のマットレスに寝かせる。
午前3時過ぎ、再び私は蒲団に体を横たえる。朝、6時前、階下から呼ばれるままに、襖を開けると、マットレスもSの体も小便に濡れている。尿瓶にうまく排尿が出来なかったらしい。おしめも排尿で膨らんでいる。
レンジで蒸しタオルを作り、体を拭いてやる。敷布や衣類を洗濯機に詰め込む。
午前9時、訪問看護。帰り際、アドバンス・ケア・プランニングの話をされる。
午後、HクリニックでW先生のリハビリ。
ほとんど24時間拘束の状態に、私はいら立ちが募る。
Sは、体の辛さ、幻覚の辛さが先に立ち、私のいら立ちが理解できない。
睡眠不足から、車の運転も辛い。
午前の事だが、Sには、まだやり残していることがあると、看護師に話していた。
それがまた、結局のところ、私を更に拘束していくことは、おそらく言うまでもない。
そして、今日初めて、その訪問看護師に、S自らの、ギャンブル依存の過去や、それによって、愛犬の世話がおろそかになった悔恨が、幻覚の根っこにもあることなどを話す。
そしてまた、Sが階下から私を呼ぶ電話の着信音。もう日付が変わる。排便の為にトイレまで誘導する。眠れない夜の開幕。
コメント