お~い。来たよ~!
昨日2012年10月5日のこと。
広島の県北。中国山地の懐深く。
母の生家へは、大方、47、8年振りになるだろうか。
最後に行ったのは小学校の高学年の頃か。
記憶が曖昧なのだが、当時は車も通れない山道を行ったわけで、
車での今回は、道も違う。
それでも、その集落の最寄りの郵便局で道を確かめれば、当時と大差は無く、
途中から車を置いて、歩いた方が無難という。
対向車は先ず無いだろうけれど、怖い、らしい。
で、その郵便局から片道5キロの道を、恐る恐る。
山ひだのつづら折、上り、下り、曲がり、くねくね、うねうね。
目的の集落へあと1キロ足らずで、車を道端へ寄せ。
谷の底の道を、荷物を下げ、歩いた。
出会う人はなく、捨てられた家が点在していて、或いは、家も無く、
その、道の果てに、視界が開けて、母の生家がある。
私のいとこにあたるおばちゃんが、
庭先から私を見つけ、私が手を振ると、
坂道を下って、細道を小走りに来る。
薄い記憶ではあったけれど、当時とほとんど同じ風景の中に、
ぽつんと、一軒。
悔しいが、胸がいっぱいになった。
数十年の距離は飛び、
記憶が「上書き」されていく。
「ふいに思い立って。また機を逃すと、ね。母の間際までの心残りだったから」
「お母さんに似てきたねえ、あんた」
世間話をして、時間が過ぎ、話が途切れる。
母の両親と母の兄弟の何人か、
おばちゃんの連れ合いやら、おばちゃんの両親やら、
そして母方の一族が眠る墓地へと、
おばちゃんに案内をしてもらう。
おばちゃんは、持っていった花を挿してくれて、それから、
あんたが車を寄せたところまで見送るからと、私の先を行く。
それから、おばちゃんは手を振り、道の果てへと坂を下っていった。
今日の曇りではなく、青空がどこまでも広がっていた昨日で、よかった。
私は、帰る道すがら、切り通しの岩肌に咲いていた野の花を手折った。
画像の花がそれ。
「JogTan」更新。
そーか・・
素晴らしい、すばらしーよ・・
うさぎの花瓶か・・、なかなか、なもんだ!
物語、出来るよな、書くべきだよ・・
投稿: いろはの・・あうん | 2012年10月 6日 (土) 23:12
いろはの・・あうん さん。
コメ、ありがとう。
憶えてたんだ、うさぎの花瓶。
以前にも、何度かUPしたことがあったものね。
違う時間の流れに身をおくのも、たまにはいいもんです。
投稿: HIRO | 2012年10月 7日 (日) 07:01