鞆のお供に、どうぞ。
夜明けが近くなって、
脳裏に、鞆の浦って、なんの意味も無く浮かんだんだ。
鞆の浦と、俺のこと、ちょこっと書きます。
記憶では、確か、三度訪れている。
最初は友人と。十年近く前。
ルートは福山市街から芦田川沿いに県道福山鞆線を車で鞆の浦まで。
結構距離あった。確か、多く街並みを通るルート。
その友人と対潮楼から、沖を行く船をぼーっと、眺めていた。
二度目は、両親と海から。7、8年前。
宇品からクルーズ船で阿伏兎観音の脇を掠めて、仙酔島、鞆の浦。
雛祭りの頃で、細い路地の、古い町並みの、旧家の表に、
由緒あるお雛様が競ってお祀りしてあった。
途切れない観光客の波を、覚えている。
三度目は、車でグリーンラインを一人走って。
やっぱり7,8年前。
このルートは、ほとんどが山間。
遥かに海を望む。
福山から入るのだけれど、鞆の浦に近くなって、
中川美術館がある。
これが目的だった。
中川美術館は、中国の絵画や焼き物などの収集で、
知る人ぞ知る存在。
中国からも一目置かれていて、凄い作品群を目にすることができる。
一応「中国迷」(中国フリークとでも訳しといて)としては、外せない。
で、話がくねっちゃったけど、
そうなんですね、このルート、
鞆の浦に向かって延々、くねくね、坂を下っていきます。
ドライブ好きには、全ルートじゃないけれど、景色も良くて、楽しい。
帰りは、みろくの里へ立ち寄った記憶がある。
で、鞆の浦。
ひなびた観光地。
俺には、なんだか、そっけない。
人に倣って常夜燈で写真を撮った。
なんにもないときは、静かな町。
埋め立て架橋計画がずっとあるらしい。
どうしようとしているんだろう、この町の人はこの町を。
空が明るんできた。
沖を異国の船が行く。
今日は潮も風もいいみたいだ。
もちろん、不確かな記憶の中で。
紅棗「サフラン姫」更新
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