2022年8月 7日 (日)

灯浮標59(2022.8.7)パーキンソン病と依存。

2022年(R4)8月7日。立秋。

昨日6日原爆忌は、Sの愛犬(確か17歳で亡くなった。)の19回目の命日。

そして今日は、やはりsの愛犬(無くなる数日前に13歳の誕生日を迎えた。)の3回目の命日。

とりわけ、3年前に亡くなった方の愛犬は私のこの家で二人が看取ったわけで、淋しさがまだ強く募る。

Sは、今日から明日まで一泊だけのショートステイ。

Sの友人が一昨日の夜から昨夜まで来ており、Sの気分も久しぶりに高揚していた。

宝くじを買いに私は雨の中、車を走らされたわけで、Sのドーパミンの奔流が分かる。

Sは友人にゲームセンターへ連れて行ってもらいたかったらしいが、残念ながら、それは叶わなかった。

ギャンブル依存症とほぼ同根の精神状態だったのだろう。

丁度、製薬会社から来ていたアンケートの項目にも、パーキンソン治療薬による病的賭博の項目があった。

2022年8月 4日 (木)

灯浮標58(2022.8.4)パーキンソン病の夏。

未明3時過ぎ、小便を済ませて、いつものように階下のSの寝室の様子を窺う。

半ば覚醒している。尿瓶に小便をさせる。神パンツを替えて、足先を熱いタオルで押さえてやる。

しばらくして落ち着く。電気を消して部屋を出る。

(ここ数日は、かかりつけ医の処方により、導眠剤デエビゴ錠5㎎+2.5㎎の7.5㎎服用している。)

朝5時、Sが私を呼ぶ。悪夢にうなされた様子。私の体調は相変わらず今一つすぐれない。

苛立ちの感情のまま、Sの求めるまま、起床時のマドパーを1錠服用させる。

ほんの少しは落ち着いた様子。時折、軽い寝息が聴こえる。

地球は自転し、公転し、そして私は老いる。

Sも老いる。

もう一週間、或いは数日もすれば、朝方だけは涼しくなる、それが何時もの立秋あたりの実感。

広島原爆忌が近い。

過度な絶望はないが、かといって希望など、たいしてあるわけもない。

因みに、カルトに精神が侵されることも無いだろう、私の場合。

Sにとっては、ギャンブル(まあ一種のカルトかも?抜けることが極めて困難という意味でも)に侵された心と体は、未だ完全に回復したとはいえないのではないだろうかと、漠然とだが思う。

今日は朝、月一回の訪問看護。午後は街中の内科でリハビリ。の予定。

昨日は朝、ヘルパーさん。午後は訪問リハビリと月一回のケアマネさんの訪問。来月9月の予定など確認。言語リハビリの回数を少し減らそうかなどと話す。

私はもちろん、Sの体力的負担をそろそろ減らしていく必要がるのでは、などと。

蛇足:

時折、「パーキンソン病」を縮めて「パーキン」と呼ぶ人有り。Sはそれがあまり好きではないらしい。まあ、私もだが。若干ニュアンスが違って感じられるのだ。

嵐であろうと波穏やかであろうと、その遥か波間に見え隠れする灯り。一瞬消えたと見えて消えてはいない。

その灯浮標を便りに、向かう先は何処なのか、・・・分からない。

このブログ「灯浮標」は、今年の2月中旬に記し始めてもう58回になる。窓の外が明るみ始めている。5時半。ほんの少し眠る。

しばらく休もうかなあ、とも。どうなるか分からないけれど。

2022年7月31日 (日)

灯浮標57(2022.7.31)墓参。

お盆には少し早いのだが、スケジュールの事もあって、7月最終日の今日、Sの家の墓参に。

S,高速を使って1時間半の往路はまずまずの調子で、墓所への急坂もなんとか登り切って、手を合わせたのだが、問題は復路。当然急な下り坂。

すくみ足、振顫、完全なオフ状態。にっちもさっちもいかなくなる。

S,まさに命がけの有り様で、坂を下った。

これまで何度もこういう事態に陥っている。

もう、Sの墓参は、今後、まず無理だろう。

帰り、近くのショッピングセンターから、Sの友人と親戚(姉)に、この街の銘菓詰め合わせを送る。

2022年7月26日 (火)

灯浮標56(2022.7.26)パーキンソン病と暮らして、生きて行く。

Sのパーキンソン病は、ゆっくりと進行していく。Sの様々な症状を見ながら、この頃思うことがある。

パーキンソン病の多様な症状は、身体的であると共に、精神にも深く関わり変容していく。

パーキンソン病は、一般的に神経内科の担当のようだが、私は、心療内科、或いは精神科との連携がもっと強く望まれるような気がしてならない。

ドーパミンは身体機能はもちろんだが、個々の精神状態に様々な影響を及ぼす。

時として、それは日常的に極めて深刻な事態をもたらす。

このブログ「灯浮標」シリーズは、元々特に投薬による副作用として、「病的賭博」の実態を記録しようとしたものではあるが、それからどう脱出するか、希望を見出すかについて述べるには、親族ではないものの、余りにも近い位置にある介護者として、友人としての私には、ひたすら、今は、無力感が大きい。

先々週のこと。Sは7月16日17日に1泊のショートステイを利用したのだが、スタッフのパーキンソン病に対する理解度の低さや、日常的な介護の専門知識、モチベーション不足などから、Sに強いストレスを与えることとなった。責任者が私やSに謝罪したものの、どこかすっきりとした気分にはならない。先週末の23日から24日にかけてもショートステイを同じ施設で利用した。前回の事もあり、先ず先ず無難に過ごしてくれたのだが・・・。介護者の昼夜蓄積する疲労からのレスパイトとして、こうした介護サービスを利用せざるを得ない中、常に、ある種のリスクを覚悟しなければならない現状を憂う。

ここ数日、夜中、何度か起こされ、私の疲労が苛立ちに変わっていく。

かかりつけ医と相談して、導眠剤現状5mgに加え2.5㎎を頓服として追加してもらうことに。

また、脚が重く、すくみ足も顕著になってきている。マドパー錠を減薬して幻覚などが落ち付いて来たことはいいのだが、それに半比例して、パーキンソン病の症状の一つ、歩行困難な状態が進行しているようだ。

中々有効な解決方法は見つからない。

2022年7月24日 (日)

ぬるい波に洗われて。2022.7.23.日本海(島根)。

巷では今、新興宗教(カルト。それなりに歴史はあるようだが。)と手を結び、魂を売った国会議員たちの膿で汚れた日本の政治の現実に目を背けるマスメディアが国家権力と手を結び、この国の凋落と腐敗の真実から我々を欺き、ごまかすことに躍起となっている。

しかも、それは、我々国民を縄で幾重にも結び深く絶望の海へ沈めるわけで。

浮上は無い。

午後から日本海へ車を走らせて2時間ちょっと。

昨日までの雨もやみ。ほぼ快晴。波はまずまず。戯れるにはちょうど良いくらい。

今夏二回目の海。

いつもなら多くの人で賑あうこの海岸に人はほんの十数人。サーファーや釣り人や、海水浴の家族連れ、、。

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2022年7月22日 (金)

灯浮標55(2022.7.22)パーキンソン病と暮らす。

Sと同居を始めたのが2015年7月下旬。それから丸7年。8年目が始まっている。

その間には、もともとのこの灯浮標のテーマであった、パーキンソン病とギャンブル依存症に関することはもちろんではあるが、ここに書くことのできない余りにも多くの事柄が暮らしを覆っては去って行き、また、以前として今も覆いかぶさっていることもある。

同居を始めてからも、パーキンソン病の進行は止むことなく、ゆっくり、或いは加速度をつける。

私もSも確実に老いて行く。(因みに、パーキンソン病は早老病でもあるとか。)

未来は見えない。明日でさえ深い霧の向こうに、おぼろげながら不確かに在るようにしか思えない。

この空虚な現実感の中で、何が一体できるのだろうと、黄昏、そしてまた途方に暮れ、将来への不安で、眠りは浅くなる。

2022年7月11日 (月)

一夜明けて。この空虚。2022年7月11日。朝。

彼が斃れたことがどういう結果をもたらしたのか。

同情票(とは思いたくはないが、やはりそれが後押しは若干しているのだろう。)にしろ一票は一票。

時代はゆっくりと、そして加速度的に前のめりになって行く。

自民大勝。か・・・

昨日の新型コロナウイルスワクチン4回目接種の副反応、筋肉痛、頭痛。明けてまあまあ治まってきている。

2022年7月10日 (日)

灯浮標54(2022.7.10)パーキンソン病患者と生きている。4回目接種。

本日、Sと私、市内の集団接種会場でコロナウイルスワクチン4回目接種。

接種後7時間経過した現在。

Sは副反応なし。

私は注射した周辺の筋肉痛有。頭痛も次第にひどくなり、結局、夜中にロキソニン1錠服用。発熱はなし。

(因みに私は過去3回とも副反応有。ただ、回を追うごとに副反応は緩くなっている印象。Sは過去3回とも副反応なし。)

集団接種会場、日曜日だと言うのになんだか閑散。こんなん、有り?

(接種記録:sと私、同時接種)

1回目:2021年7月4日。ファイザー。

2回目:2021年7月25日。ファイザー。

3回目:2022年2月1日。武田/モデルナ。

4回目:2022年7月10日。武田/モデルナ。

ほぼ1年余りのうちに4回接種。まあ、政府の方針に忠実に応えてはいるが・・・

私は相変わらず夜明け前からSの排尿の始末等々、介護に追われている。

数日前は顔面神経痛がキツかった私である。

まあ、メモまで。

2022年7月 6日 (水)

心寒なれど死心するなかれ。

我想,

每天很多事实在令人心寒,

但还没有死心。

(日々失望多けれど、それでも未だ諦めず。)

ジョギング路、用水路傍らに今年も変わらず一輪咲いていた。

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2022年7月 5日 (火)

梅雨明けに路傍の白い花咲けど。隠した爪も隠し切れず。あいつら油断ならず。

台風4号の影響もあって、今週日曜日、7月3日からぐずつく天気。時折激しく降ったり、薄日が差したり。また梅雨に逆戻りしたみたい。

今朝は4時前に起きて、かわらない介助。それからなんとなく眠れず・・・・

先日、自民党議連で配られたというある神道系宗教組織の小冊子に書かれていたこと。

同性愛は依存症、病気である。とか、LGBTQの自殺原因は当事者本人に起因する、とか。

この偏見と憎悪に満ちた差別言説は許し難い。

政権与党の多くの議員がこの組織メンバーに名を連ねているともいう。

胸糞が悪くなる。

私の周りを見渡せば・・・、悲しいかな、世の中、庶民レベルでも、こうした偏見、誤解、無知による差別は、まだまだごく普通に転がっている。

国家は私たちに決して奉仕はしない。それどころか、隠し持った爪が時折露わになる。

油断ならず!

先日、参議院選挙(7月10日投票)の期日前投票を済ませた。私は、今のままで此の世の中良いなんて思わない。当たり前だけど。

政権与党はもちろん、その補完勢力と目される政党、立候補者にもNo。

消去法にはなるのだが、少なくとも、この社会とその構造を少しでも変えようとしている候補者と政党に1票を託した。

選挙結果で全ては終わらない。これからも続く厳しい閉塞情況に、無力感に苛まれながらも抗い続けるしかないのだろう・・・

それにしても、地上波TV を始めマスメディアは今回の件、私の知る限りでは完全無視。

嗤えない現実がそこに在る。

外は次第に明るくなってきたが、雨が降っている。激しく雨が降っている。