俺メシ10.(塩味のおはぎ)
我が家は昔から塩味のおはぎだった。
小豆を一晩水に浸して、
それから、ストーブの上に鍋を置いて、
母は、ことことじっくりゆっくり優しく煮詰めていた。
そして、薄い塩味が付いたそのつぶあんを、
もち米とうるち米を合わせて炊きあげ、半つきにして丸めたごはんにまぶす。
たしかそうだったような気がするのだけれど、
記憶は曖昧だ。
教わっておけばよかった。
出来立てのおはぎにお砂糖をたっぷり、直接振りかけて頂く。
懐かしい、想い出の中だけでの塩味のおはぎだ。
茜さす彼岸の野辺の若草のその花を摘み母を飾ろう (紅棗)
(メモ)
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